電気を身近に学ぶホンモノ体験《第4弾》         迷路のような地下トンネルに潜入!電力社員なりきり体験!

 

 次の世代を担う子どもたちに、エネルギーをもっと身近なものとして学んでもらいたい。JTB旅いくと東京電力ホールディングスが共同で企画する体験プログラムの第4弾が、2019年の夏休みに実施されました。世界初の超高圧地下変電所でのお仕事体験は2日間限定で、合計40組80名の親子が参加。今回は1日目の様子をレポートします。

「君たちは研修に来た社員だよ!」まずは仕事の意識をしっかり持つことから

 まずは新豊洲変電所の会議室に案内される子どもたち。あらかじめ決められた班に分かれ、まず最初に行うのが制服の着用です。社員さんたちとまったく同じもので小さく作られた上着をはおると、まるで本物の社員のよう。そして自分の名前が入った名刺を、1枚は社員証として首から下げ、残りは同じ班の仲間や班長をつとめる先輩社員と名刺交換します。名刺交換はこうやってするんだよ、という見本を見てから、「研修生の〇〇です。よろしくお願いします」と目を見て大きな声で挨拶します。ただ変電所を見学するのではなく、社員になって仕事をする、という意識が少しずつ芽生えていきます。

 

省エネルギー教育にもとづいたオリエンテーション まずは電気の基礎と変電所の役割を学びます

 「今使ってる電気は今つくっている」「電気は光と同じ速さだから遠い発電所からでも一瞬で家庭に届く」「行事や天気にあわせてつくる電気の量を調整している」など、普段何気なく使っている電気がどのようにつくられ、運ばれているかを学びます。クイズになっていたり、火力・水力発電の仕組みがわかる模型があったり。東京電力グループで省エネルギー教育を海外に輸出していることもあり、子どもたちにわかりやすく伝える工夫がたくさん。さらに大きな電気を小さくする変電所の役割と、今日の仕事の手順も紹介されます。オリエンテーションが終わったら、いよいよ仕事です。変電所のでの作業はとにかく安全第一。「ご安全に!」という社員と同じ掛け声で変電所のミッションパトロールに出かけます。

 

音、匂い、温度、手触り、そして先輩社員との対話 すべてがここだけのホンモノ体験

 4班にわかれてそれぞれのミッションに順番に取り組む子どもたち。お父さんお母さんも後方から見学します。6.6万ボルトの電力を遮断する「ドンッ!」という大きな音を体感したり、50万ボルトの巨大なケーブルがある迷路のような地下洞道に潜入したり、変圧器の温度に異常がないかサーモグラフィで確認したり、太い電線を大きなカッターで切断したり。他にも変電所ならではの暑さや高い天井、超巨大な冷風機からの送風など、まさにここでしかできない体験ばかり。そして各ミッションには3名ずつ先輩社員がいて、しっかり対話できることが大きなポイントです。ただの情報としてではなく、実際にその仕事に日々取り組んでいる人から知識や役割、意義が温度を持って伝わるからこそ、子どもたちの探求心が刺激されます。

   

誰かに変電所の魅力を伝えるとしたら? 子どもたち自身の力で学びと体験をふりかえります

 ミッションパトロールを終えたあとは、研修生最後の仕事として広報ポスターを作成します。大きな電力のスイッチとなるGIS、50万ボルトのケーブル、変圧器の3つの写真の中から1枚を選び、キャッチコピーをつけるというもの。お友だちや今日来ていない家族に、変電所のことを伝えるとしたらどう話すかな?という問いかけに、班のみんなで相談しながら決めていきます。付箋を使ったキーワード出し、グルーピング、投票でのテーマ決めなど作業を進め、キャッチコピーが決まったら班ごとに発表です。大人が「こうだったよね」とまとめるのではなく、子どもたち自身がわかったことをグループ活動の中でまとめていく。この作業が体験をより深い気づきに変えていきます。

 

変電所で働く人たちとたくさんふれあう1日 電気というエネルギーがもっと身近な存在に

 子どもたちには、学んだ知識や感じたことを書き込める「1日東京電力社員ノート」が渡されています。最後、ノートに所長から合格の検印をもらって、新豊洲変電所での体験は終了です。おみやげは名前入りの電線ストラップ!そしてプログラムに参加してくれたすべての先輩社員と一緒に全員での記念撮影です。最初は緊張していた子どもたちも、同じ班の仲間と次第に打ち解け、後半は先輩社員ともたくさん交流していました。9:00~13:00という体験プログラムでしたが、内容は盛りだくさんで、学びも体験もぎっしり。何より研修生である子どもたちにやさしく、真剣に接してくれるたくさんの先輩社員の存在が、何よりこのプログラムを中身の濃いものにしてくれています。身近な電気のことを知り、毎日の何気ない生活を支える仕事に触れた子どもたち。お友だちやおじいちゃんおばあちゃんに、変電所での体験をどんなふうに話してくれるのかが楽しみです。

 

世界初の50万ボルト超高圧地下式変電所「新豊洲変電所」について

 新豊洲変電所(東京都江東区)は、地下式としては世界初の50万ボルト変電所として2000年11月に誕生しました。都心部への長期的な電力安定供給を目的として、超過密状態の市街地を避け、臨海副都心に建設されました。その規模は東京ドームがすっぽりと収まる内径140m、深さ29mの大きさで、既設の27万5,000ボルト変電所の約3倍です。都市環境との調和を意識した形状は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には、その電力供給は言うまでもなく、シンボル的な存在としての役割を果たすに違いありません。

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